韓国の朴振(パク・チン)外相と中国の王毅国務委員兼外相が9日、中国山東省青島市で会談した。韓国に配備された「THAAD(高高度ミサイル防衛体系)」システム問題をめぐり、両国は再び論争を繰り広げた。
中国外交部の汪文斌報道官は10日の定例記者会見で、「米国によるTHAADの韓国配備は中国の戦略的安全保障上の利益を明らかに損ない、中国は韓国に対し繰り返し懸念を表明しており、韓国政府も『三不一限』政策を公式に表明しており、中国はこの約束を重視している」と述べた。
韓国の聯合ニュース11日の報道によると、韓国外務省は中国共産党の主張に反論し、いわゆるTHAAD「三不一限」は両国間の約束や合意事項ではなく、中国側が繰り返し持ち出すなら、韓中関係の足かせになるだけで両国民の利益を損ねると強調した。
韓国大統領室は同日午後、「THAADシステムは北朝鮮の核・ミサイル脅威から国民の生命と財産の安全を確保するための自衛的手段である。『三不一限』は、あくまで前政府の立場表明であるにすぎず、現政権に継承される合意や協定ではなく、前政権は現政権に関連事項の説明や情報提供をしたことはない」と直言した。
大統領室は11日、慶尚北道星州(ソンジュ)の在韓米軍THAAD(高高度防衛ミサイル)基地が今月末に正常化すると明らかにした。
韓国は2017年3月6日から米国のTHAADミサイルシステムを韓国国内に配備している。当時、中国共産党とロシアの強い反対を引き起こした。
2017年末、中国共産党は韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権と「三不一限」に合意したと発表した。つまり、韓国はTHAADシステムの配備を拡大しない、米国のミサイル防衛システムに参加しない、韓米日軍事同盟を構築しない、すでに配備されたTHAADシステムの運用を制限するということだ。
(翻訳・藍彧)