中国の税関業務を担当する海関総署が1日深夜、台湾の食品メーカー数社の輸入禁止を突然発表した。これはペロシ氏の台湾訪問に対する報復とみられる。
同署のウェブサイトによると、「ビスケット、ケーキ、パン」の項目に登録されている台湾企業107社のうち、35社が「輸入一時停止」とされた。輸入一時停止の理由について、企業登録の更新や資料の追加提出が完了していない台湾メーカーの商品の輸入を、中国が定める規定に従い、制限したとしている。これらのメーカーは、登録の有効期間内であるが、ステータスは「有効」になっていない。
行政院(内閣)農業委員会は、茶葉業者3社や水産品を扱う漁船約700隻も同様の措置となった他、ドライフルーツや蜂蜜関連商品、カカオ豆、野菜などでも影響を受けている企業があると説明。全容の把握に努めている。
台湾の英字ニュースでは、中国共産党のこの動きは台湾の食品、農業、水産業に深刻なダメージを与えると報じた。
北京の情報筋によると、この決定は夜中に行われ、ターゲットは「非常に明確」であると、台湾の聯合報が報じた。
行政院の関係者は中央社の取材に、経済部(経済省)などの関連省庁はこの状況を把握しているとし、業者が適切な対応をできるよう支援するとの認識を示した。
行政院農業委員会と経済産業省が連携し、潜在的な経済的被害の把握と対策の検討を進めている。
(翻訳・藍彧)