米国の金融専門家のチャドウィック・ハーゲン(Chadwick Hagan)氏は1日、中国共産党は現在世界の食糧備蓄の半分以上をため込んでおり、これが現在食糧価格が高騰している理由の1つである、という文章を英語版「大紀元時報」で掲載した。
以下は文章の一部抜粋である。
中国共産党の習近平総書記は、「中国の食糧は、中国人自身が生産し、中国人の手に把握しなければならない」と述べた。(中国共産党の)世界的な穀物貿易戦略は、現在実施中であり、それによって食品コストを押し上げ、多くの人が他の人の利益を犠牲にして利益を得ている。
米農務省は、2022年半ばまでに、中国は世界のトウモロコシの69%、米の60%、小麦の51%の備蓄を持つことになると予測している。 4月にウクライナから輸出された穀物の40%が中国に流れたという。
これらの数字は驚くべきものだ。これは、中国共産党が国内の食糧安全保障を高め、米国やオーストラリアへの食糧依存を減らすためであるが、同時に世界中のあらゆる消費者への直接的な脅威でもあるのだ。中国共産党が食料を買いだめしているため、食料価格は上昇の一途をたどっている。
ジェームズ・オブライエン米国務省制裁調整官も、「中国は非常に積極的に穀物を買いだめしている。これらの穀物はエジプトやアフリカなどに流れた方がはるかに良い」と述べた。
オブライエン氏は正しい。裕福な国では物価に文句を言っているが、世界の貧しい人々は飢饉に見舞われるリスクにさらされている。
食糧価格はいずれ下がり、元に戻ることは分かっているが、いつになるかは誰にも分からない。2022年第1四半期、米国のコメ価格だけで前年同期比40%上昇した。しかし、世界の超大国が基本的な食糧や食用物資を買いだめすることは、食糧価格の低減にはつながらないことは確かである。
そうすると、中国共産党が消費者から搾取するための戦略的防御措置として、幅広い基礎商品の市場を追い詰めようとしているのではないか、と推測される。その利益だけで、中国共産党の金庫を一杯に埋めることができる。
(翻訳・藍彧)