(希望之声より)

 米下院のペロシ議長が台湾訪問を成功させたが、計画から実際の訪問まで、米中が激しいバトルを繰り広げている。これについては、米国の常識学者である方偉氏が、ユーチューブチャンネル「方偉時間」で詳しく分析・評論した。

 方偉氏によれば、ペロシ氏の台湾訪問の全過程は、米政府の弱さを露呈し、これは中国共産党に捉えられ、台湾侵攻の野望が強まったという。

 今、中国共産党の経済や軍事の発展が如何に速くても、米国は世界一の強国であることに変わりはない。では、台湾を訪問する米下院議長として、中国共産党が反対しても気にする必要があるのだろうか? 本来なら気にする必要がないが、米高官自身が臆病なら、当然気にすることになる。

 方偉氏は、米当局が見せた臆病な態度を説明するために、いくつかの事実を挙げた。

 第一に、ペロシ氏は米下院議長として、台湾訪問の最後時刻までに行くのかどうかの日程を公表しなかった。

 第二に、ペロシ氏がシンガポールに到着した後、台湾訪問が明らかになったが、公式には発表しなかった。

 第三に、ペロシ氏が出発する数日前、ペロシ氏に訪台を断念するようバイデン氏が軍の意思を伝えた。米大統領が怯えていることが知られた。

 中国共産党は、決して米軍の相手ではないことを知っているが、米国が台湾を断固として守るならば、中国共産党は台湾に侵入することはない。しかし、米国が台湾を守る決意が非常に弱いと思えば、危険を冒しても台湾侵攻するだろうと、方氏が述べた。

 方偉氏は、中国共産党は台湾問題でレッドラインがないと述べた。

 2020年8月、トランプ前大統領は、アレックス・アザール厚生長官(当時)を台湾に特別訪問させた。米国の行政官による台湾訪問は米国と台湾の国交断絶以来50年近くなかったため、これはペロシ議長の台湾訪問のレッドラインを超えていた。当時、中国共産党は数機の軍機を出動させ、台湾海峡の中間線を一時的に飛び越えただけで、他には何もしていなかった。つまり、トランプ前大統領は、とっくに米国のレッドラインを今日のペロシ氏訪台よりも前に押し出しているわけだ。

 方偉氏によれば、中国共産党から見れば米国は強大だが、今の政権はだめで、台湾侵攻まで20ヶ月以上先(2024年のアメリカ大統領選挙前)にあり、これが現在の台湾が直面している状況だという。

(翻訳・藍彧)