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 20年以上長寿企業を研究している日本の同族企業研究の先駆者、後藤俊夫氏が先日、上海で開催されるあるフォーラムでスピーチを発表し、取材インタビューを受けた。彼の研究結果によると、日本は平均寿命が世界最長だけでなく、最も多くの百年企業を持つ国でもある。それに対し、中国企業の平均寿命は僅か3年しかない。

 台湾の自由時報は「第一財経」の記事を引用した報道によると、後藤俊夫氏の研究により、百年企業数が最も多い国は、日本が25,321社で世界第1位、次いで米国、ドイツである。日本企業の平均寿命は52歳、米国は24歳、中国は3歳。

 後藤氏は、25,000社余りの日本の百年企業のうち、9割が同族企業であると示した。また、企業が長生きできる理由は文化と関係があると同氏は考えている。

 日本各時代のエリートビジネスマンの話について、代表的な人物と言えば、後藤俊夫氏は、最初の鈴木正三氏から松下電器創業者の松下幸之助氏、京セラ創業者の稲盛和夫氏に至るまで、皆の共通点としては会社経営に「利他心」を提唱することであった。

 いま時の中国で氾濫している「網紅店」というインタネットに動画や写真の公開、或いは特別な発言により、短期間で人気を集めた人がその勢いを乗って、物を販売し始める現象に対し、後藤俊夫氏は「急浮上して間もなく倒産した企業は、短期的な利益ばかり見ており、従業員や関係会社に責任を取らない」と指摘した。

 同紙によると、後藤氏は現在、日本経済大学経営学部長兼家族企業研究所長を務める。

100年経営研究機構 後藤俊夫 「長寿企業は日本の宝」:

(翻訳・柳生和樹)