米原子力空母と米軍機(米海軍より)

 米国のペロシ下院議長が8月に代表団を率いて台湾を訪れる計画は、中国共産党から激しい反発が起きている。米メディアは23日の記事で、ペロシ氏を守るため、米軍が空母や戦闘機を出動することを検討していると明らかにした。

 英紙フィナンシャル・タイムズはこのほど、ペロシ氏が8月に訪台する可能性があると報じた後、中国外交部の趙立堅報道官は7日の記者会見で「米台間のいかなる形式の公式往来にも断固反対する」と表明。訪台計画を直ちに取り消すよう求め、「米側が独断専行すれば強力な措置を取る」と反発した。また、「それによって引き起こされる結果は、完全に米国側が責任を負わなければならない」と脅した。

 フィナンシャル・タイムズ紙23日の最新記事では、情報筋によると、中国共産党が軍事的対応の可能性を示唆しているという。例えば、ペロシ氏が乗る米軍機を戦闘機で迎撃する。

 ワシントンポスト紙のコラムニスト、ジョゼ・ロギン氏は、バイデンチームが、関係リスクを無視できなく、今年11月の第20回党大会で習近平氏が再選を果たす前に、このようなリスクは特に高いと指摘した。

 米軍はペロシ代表団の保護を計画しており、空母の動員や軍用機の派遣による近接航空支援などの措置を現在検討しているが、「中国側からは防衛措置ではなく挑発と誤解される可能性がある」とロギン氏は明かした。

 バイデン氏は20日、軍側がペロシ氏の訪台を「今は良くない」と考えていると述べた。ペロシ氏は21日、安全保障上の懸念から訪問の計画については語らないと答えたが、台湾への支援を示すことは重要だとも述べた。

(翻訳・藍彧)