フランス海軍のリュビ級原子力潜水艦6番艦であるペルル(フランス語:Perle, S 606)(Fotograf/Photographe/Photographer: Jean-Michel Roche, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons)

 フランスのセバスチャン・ルコルニュ国防相は20日、元老院(上院に相当)外交防衛委員会で、中国共産党(以下、中共)による台湾への軍事干渉に関する質問に答えた際、国際水域でのフランスのパトロールは航行の自由を確保する一環であるとし、南シナ海での仏原子力攻撃艦を例に挙げ、「国際海洋法の遵守を各国に促すためだ」と述べた。

 中共が台湾海峡は国際水域ではないと主張した後、ルコルニュ氏の発言により、フランスが欧州諸国で初めて台湾を応援し、インド太平洋における航行の自由を再確認した国となった。

 中国外務省は6月13日、中共が「台湾海峡に対する主権および主権権利と管轄権を有する」と主張した。

 その3日後、米国務省は「台湾海峡は国際水路である」と強調する声明を発表した。米海軍第7艦隊所属の誘導ミサイル駆逐艦「ベンフォード」が19日に台湾海峡を通過した。

 台北海洋科技大学の呉建忠準教授は「希望之声」の取材に対し、「台湾海峡を通過するのがフランスの軍艦であれ、米国の軍艦であれ、あるいはカナダの航空機であれ、台湾の人々にとっては、非常に安全で信頼できる、同様の考えを持つパートナー国の安全の保障だと思える」と述べた。

 同氏は、米仏のやり方が、中共のいわゆる法律戦に対抗するのに資するものであると考えている。「中共はいわゆる法律戦を行っており、国際まで拡張している。過去数年間、中共は一方的な行動でいわゆる中国ルールを作り続けてきたが、現在、各国が中共の行動を徐々に無視するようになっていることが分かった」と述べた。台湾のソフトパワーがますます国際社会で重視され、認められるようになり、中共の「戦狼外交」はますます進めにくくなっていくという。

(翻訳・徳永木里子)