在中国米国大使館(ネットより)

 中国全土から約3000人の預金者が10日、鄭州市に集り、抗議デモを行ったが、政府雇いの暴力団員に暴行された後、同流血事件のニュースは中国共産党によって封鎖された。預金者は仕方なく、在中国米国大使館の公式ウェイボー(Weibo)に殺到し、米国が問題解決のために力を貸してくれるよう願うコメントを残した。

 河南省の複数の銀行は10万人近く、約400億元(約8000億円)の預金を凍結した。経済が衰退し、失業率が上昇している今、これらの金は預金者にとって命綱である。今ではこれらの金が引き出せないだけでなく、当局は預金者らの健康コードを強制的に赤色にし、このような防疫手段を使って安定を維持しようとしたことで、預金者たちの強い反発を招いた。

 約3000人の預金者が10日、鄭州市の中国人民銀行の前に集まり、「弾圧に反対、人権と法治を要求する」と書かれた横断幕を掲げ、「李克強、河南を捜査せよ」というスローガンを叫びながら抗議デモを行った。抗議群衆が警察官と対峙しているとき、政府雇いの暴力団員が突然乱入して暴行を始めたが、警察官はそれを止めず、現場で流血事件が発生した。

 多くの抗議者は、自分が受けた不公平をネット上で暴露しようとしたが、当局のネット封鎖に絶望し、仕方なく在中国米国大使館の公式ウェイボーに書き込み、米国の介入を願った。

 「河南省の預金者が殴られた事件に注目してください。これはあなたたちの善意を示すチャンスであり、多くの被害者が報じられる唯一のチャンスでもある」

 「今さら外国メディアを思い出したのか!鄭州市が水没したとき、彼ら(外国記者)が来たが、あなたたち河南人に追い払われたじゃなかったのか」

 「笑ってしまう!こんな時に(米国)大使館を罵るのをやめ、代わりにお願いするようになったのか?」

 11日午後まで、在中国米国大使館のウェイボーにメッセージを書き込む人が依然として増え続けている。同日夜、助けを求める多くのネットユーザーのコメントが削除された。

(翻訳・藍彧)