安倍元首相が銃撃された8日、中国軍機が台湾海峡の中間線を飛び越えるという極めて異例な動きを見せた。中国国防省は、中国の軍事演習は米国への警告だと稀に発言した。
安倍元首相が銃撃された同日午前、中国軍の戦闘機数機が突然、台湾海峡の北側から「中間線」を超えて台湾側の空域に侵入し、その後「旋回」し戦術的な作戦を行ったと、中華民国(台湾)国防部が発表し「挑発行為だ」と厳しく非難した。
台湾軍は、地対空ミサイルシステムで監視し、戦闘機で追い払った。
台湾国防部は、中国軍機が「意図的に海峡の中間線を越えて挑発的な動きをし、地域の平和と安定を著しく損ねた」と指摘した。
台湾海峡の「中間線」は、台中双方が軍事衝突を避けるために互いに黙認している境界線である。中国共産党は「中間線」の存在を認めていないが、中国軍機が故意に「中間線」を越えることはほとんどない。
中国国防部は同日午前、7日から9日にかけてスコット米上院議員が台湾を訪問したことにより、米中関係を大きく損なったため、中国軍が台湾周辺で軍事演習を行ったと発表した。
これとは別に台湾国防部は8日、殲16戦闘機など中国軍の軍用機延べ9機が台湾の南西沖の防空識別圏に侵入したことを確認した。
米太平洋艦隊司令官サミュエル・パパロ氏は同日の記者会見で、中国共産党の海軍力の日増しに懸念していると明らかにした。台湾問題が平和的に解決できない場合、「私や他の多くの人は衝突に対応する準備ができている」と述べた。
(翻訳・藍彧)