中国では最近、マイホームを手に入れることができず、銀行の住宅ローンを払い続けなければならない住宅所有者たちが、デベロッパーが工事を再開するまで「集団で住宅ローンの返済を中断する」ことを決めた。
中国の複数のニュースサイトが13日、不完全な統計によると、18省47市の101の未完成物件の住宅所有者が集団で「住宅ローンの返済を中断」し、そのうち32物件が河南省に集中し、河南省鄭州市だけで23.7%を占めている。
現在、各物件の所有者は関連銀行に公開書簡を送り、今後、物件の工事が再開されるまでは一切の支払いを行わないことを宣言した。一方的に銀行に住宅ローン返済をしないことを宣言する手紙を送った所有者による住宅ローン返済の「集団行為」は、法的拘束力がなく、銀行は彼らの債務不履行や破産を申請することができるが、不動産価格の崩壊により、長年無駄に住宅ローン返済をしてきた多数の所有者の最後の望みが絶たれたことを反映したものである。
香港の経済新聞「信報」は13日、今回の住宅ローン返済の中断は中国経済と金融システムに打撃を与える可能性があると論評した。
香港メディアは、もしこの行動がトレンドとなり、より多くの住宅所有者が一方的に住宅ローンの支払いを打ち切れば、銀行は必然的に大きな不良債権の圧力にさらされるだろうと分析した。特に最近の河南省の村銀行騒動の波紋は全国に衝撃を与え、多くの中小銀行預金者が引き出しに殺到し、住宅ローンのデフォルトと合わせると、一部の銀行は二重の打撃を受け、ひいては金融システムに影響を及ぼす可能性がある。
景気の低迷が続けば、さまざまな問題が発生する可能性がある。河南省だけでも、村銀行の引き出し事件、未完成物件、住宅所有者の返済中断宣言などが相互に関連し、不動産市況の悪化に関係している。これは多かれ少なかれ、中国経済の縮図でもある。
ベテランジャーナリストの王剣氏は、住宅ローンの返済中断は、現在の中国で最も深刻な経済・金融・社会の危機であると指摘した。不動産危機がいよいよ中国に本格的に影響を及ぼす日が来た。
(翻訳・藍彧)