リトアニア共和国の首都であるヴィリニュス市の市役所(Wikimedia Commons / Pofka CC BY-SA 4.0)
在リトアニア中国大使館は、中国共産党政権創立70周年を祝いに、大使館近くにある歩道橋で花火を打ち上げようと計画した。しかし、首都ヴィリニュス市の市長は、中国大使館が活動の許可を申請していないと指摘し、その活動を禁止した。
在リトアニア中国大使館は中国共産党政権創立70周年を祝いに、10月1日の夜に大使館近くにある歩道橋で祝賀行事を開催するとの名目で、大使館が活動の宣伝に横断幕を掲げ、民衆を花火見物に招待した。この動きはリトアニア国民から注目され、大きな反響が生じた。
これに対し、ヴィリニュスの市長RemigijusŠimašisu氏は23日、フェイスブックで「該当花火大会は行われない、その宣伝の横断幕も撤去される」と示し、また、「該当花火大会に関し、中国大使館は申請をせずに、一方的に花火を打ち上げると宣言した紙を市役所に届けただけだ」と指摘した。
リトアニアは過去旧ソ連に併合され、1990年ソ連の支配下から正式に独立した。この故、国民は反共意識が強い。8月23日に香港を守る運動で「人間の鎖」が香港でできた時、リトアニア国民も手を繋いで「人間の鎖」を応援した。その応援活動中に、中国大使館のスタッフが市民に暴力を振るう衝突事件が発生、リトアニア外務省を激怒し、中国大使に抗議した。
今年2月、リトアニアの最高情報機関は中国共産党のスパイ活動が「日増しに過激になっている」と非難し、「リトアニア国民を募集する」まで企むと国家安全の脅威に名指しした。
(翻訳・柳生和樹)