中国の海上風力発電所で2日未明、工事用浮体式クレーン船が広東陽江市付近の海域で3号台風に見舞われ、2つに断裂し、海底に沈んだ事故が発生した。3人は救助され、残りの27人は水中で行方不明となった。
公式メディア3日の報道によると、2日午前3時50分頃、海上風力発電所の工事用浮体式クレーン船「福景001」船が、広東陽江市近海の錨地(びょうち)で台風3号を回避していたところ、錨(いかり)のアンカーチェーンが断裂した。2日12時頃、同船に乗っていた3人の乗務員が香港政府の救助ヘリに救助されたが、残りの27人は海中で行方不明となった。
香港のメディアによると、全長204メートルの工事船「福景001」には、事故当時、約30人の中国人船員が乗っていたという。報道によると、最初の救助隊が到着したとき、工事船はすでに真っ二つに割れ、船首部分もすでに沈没し、まだ水面に出ていた船尾が沈没中であるという。
救助された3人の乗務員は、ヘリコプターが到着する前に、船がすでに大きく傾いて断裂し、船の欄干をつかむしかなかったが、他の乗組員は波にさらわれたと思われることを明らかにした。
フランスの国際放送メディア・RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)によると、工事船の事故後、中国の公式メディアは沈黙を守った。本土の一部のメディアが香港メディアのニュースを転載したが、「福景001」船については全く触れなかった。公式メディアが関連報道をしたのは、工事船沈没の翌日、7月3日の朝だった。
(翻訳・藍彧)