ウジが入っていた給食(ネット写真)

 中国山東省煙台市牟平区にある「好未来幼稚園」で6月30日、園児にウジが入っていた給食と腐った果物や野菜を与えていたことが明らかになった。インターネットに投稿された動画から見ると、当日の夕方、激怒した保護者たちが大雨の中を幼稚園まで駆けつけ、鉄の門を押し倒し、園児を家に連れ帰った。幼稚園の前にはパトカーが数台止まっており、警察官が治安を維持していた。

 ネット上に出回ったチャットのスクリーンショットから見ると、「好未来幼稚園」の給食を食べた後、園児がしばしば腹痛を起こし、嘔吐や下痢をし、白血球に異常があったと報告する親が多数いた。

 ある保護者はウェイボー(微博、Weibo)の投稿で、2歳から6歳までの340人もの園児が被害を受けたことを明らかにした。同保護者は、当局に園児たちの正義を求めるとともに、多くの中国メディアをタグ付けし、事件への注目を呼びかけた。

 当局が問題解決に真摯に取り組んでおらず、ただ安定を維持しようとしているだけではないかという疑問を持つ保護者もいた。「なぜ教育の担当者は、朝から待ち続けているすべての保護者にすぐさま返答せず、その代わり、パトカーを手配したのか?」「当局は、これらの(ウジがいる給食の)写真についてどう考えているのか?もし写真が本当なら、どうするつもりなのか?多数の保護者は、園児の健康状態に異常があり、健康診断で問題があると申し出ているが、どうするつもりなのか?」

 世論の圧力に押され、山東省煙台市牟平区教育局は1日、「好未来幼稚園の給食問題について調査を開始した」という通知を出した。しかし、中国のネットユーザーはこの公式発表を信じず、関連ニュースの下に「ウジがいるのはアルバイトのミスによるものだと判明したので、当該アルバイトを解雇した」という揶揄するコメントを残している。別のネットユーザーによると、申し出た保護者は様々な手段で動画や写真の削除を要求されたといい、「やはり、問題を発見した人を始末すれば、問題がなくなるという手口だな!」とも指摘した。

(翻訳・徳永木里子)