(イメージ / Pixabay CC0 1.0)

 中国の携帯電話市場は、複数の要因から低迷が続いている。

 中国情報通信技術研究院(CAICT)が今週発表したデータによると、今年5月の中国携帯電話市場の出荷台数は前年同期比9.4%減、スマートフォンは9.1%減だった。今年1月から5月までの国内携帯電話出荷台数は前年同期比27.1%減、5G携帯電話は同20%減となり、市場の景気が持続的に下落していることを反映している。

 中国メディア21日の報道によると、今年に入ってから、中国国内のスマートフォン市場は5カ月連続下落しており、市場は軟調で推移している。ネット販促をしても、消費者の購買力は向上していない。

 販売が低迷する中、多くの携帯電話メーカーが大幅な値下げやセールキャンペーンを実施し、シャオミ(Xiaomi)、OPPO(オッポ)などのマルチブランドの携帯電話は最大で1000元(約2000万円)以上値下がりした。しかし、それでもデジタルプロダクツ部門全体では前年同期比39%減少した。

 業界では、現在の経済状況下、若者の携帯電話買い替え意欲の減退が市場の苦境に拍車をかけていると指摘している。

 澎湃新聞の報道によると、中国のユーザーを対象とした最近の調査で、人々の携帯電話の買い替えサイクルが、それまでの1年半から3年以上に延びていることが明らかになったという。

 ネットユーザーの中には、携帯電話を買い替えできない理由として、「お金がない」「景気が悪い」「雇用状況が悪い」「企業は利益がないから業績やボーナスがない」「今は携帯電話を替えるお金がないから、使いやすくて安ければいい」と投稿している人がいる。

(翻訳・藍彧)