履物、衣料品、さらには電子機器産業が多重の圧力にさらされ、珠江デルタでリストラが相次いでいる。(ネットより)

 中国の製造業の中心地である珠江デルタはこのほど、コロナ禍で多くの企業の受注が激減し、従業員の所得も大幅に減少し、大量なリストラが相次いでいる。

 香港紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」によると、中国当局の厳格なコロナ政策の影響でサプライチェーンが中断され、現地市場や欧米での需要が激減し、海外からの注文が東南アジアに移ったという。履物、衣料品、さらには電子機器産業が多重の圧力にさらされ、珠江デルタでリストラが相次いでいる。

 広東省東莞市清渓鎮にある徳コン電子科技会社の場合、5月31日に一部の従業員に10月まで無給休暇にすることを通知した。会社側は、国内外の受注が急減し、原材料が不足し、出荷可能な船舶がないため、在庫コストが急増していると説明した。

 また、精密電子部品の生産を専門とする企業も、現在6,000人いる従業員を4,000人に削減する計画を明らかにした。

 広東省で輸出用のペット用品を製造している王さんは、コロナの発生当初は、アメリカ政府が一般市民に救済金を出していたので、当時は注文が非常に多かったが、今年の第2四半期は前年同期比で注文が6割激減し、従業員も約2000元(約4万円)から3000元(約6万円)程度の最低賃金しか受け取ることができないと述べた。

 王さんによると、低賃金でも辞める従業員がいないという。彼らは今中国で仕事を見つけるのがどれだけ難しいかを知っているからだ。

 報道によると、北京大学の学者は先週、中国の失業率はゼロコロナ政策の影響で、2020年と同規模になる可能性があると警告し、失業率は12%に達する見込みという。

(翻訳・藍彧)