中国の大学入試試験場の外の様子(N509FZ, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons)

 天津市は18日、今年の大学入試試験を6月12日に延期し、新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)の陽性者、濃厚接触者密・二次接触者、健康コードが赤と示す者、集中施設や自宅での隔離者、及び天津市の閉鎖エリア内にいる者など、受験を受けてはならないと発表した。

 中国のCCTVニュースは18日夜、上記のニュースを報道した。その結果、すぐにネット上で反響を呼んだ。中国共産党のゼロコロナやロックダウン政策に苦しめられてきた中国人は、またしても唖然とした。

 ウェイボー(微博、Weibo)に怒ったコメントが殺到した。
「(政府は)ここまで気が狂っているのか。直接受験する権利を剥奪なんて、しかも、濃厚接触者密・二次接触者も同じ、連座に相当するじゃないか。これは学生間の対立や増悪を激化させることになる」
「12年間、この瞬間(大学試験)のために、夢中になって勉強してきたのに、まさか受験する権利を奪われるなんて」
「人の人生を軽々と壊している」

 数時間後の19日午前、CCTVは天津市の大学入試に関する別の報道を掲載し、黙ったまま条件を変更した。天津市で新たな受験センターを設置し、本来大学入試試験に禁止されているいくつかのカテゴリーの受験者が、新たに設置された受験センターで受験するよう手配されるという内容を増やした。また、記事には「試験をできるだけ受けるべきだ」とも明記されていた。

 一方、上海では何度も封鎖解除と発表したが、実施されていない。天津の受験者が本当に6月12日に受験できるかは、疑問符がつくところだ。

(翻訳・藍彧)