中国における外国人投資家向け主要債券取引プラットフォームである中国外国為替取引システム(CFETS)が12日から、取引データの提供を停止した。これまでロシアも外部に知られたくない経済データの発表を一時停止したことを連想させる。
ブルームバーグは17日、事情に詳しい関係者によれば、中国外国為替取引システムが外国勢の日次取引を報告したのは今月11日分が最後だと報じた。この時のデータでは20兆ドル(約2590兆円)規模に上る海外資本の純流出が確認された。関係者によると、これらのデータは通常、取引の翌日に更新される。なぜデータの発表を停止したのか分からないが、現在は中国国内の機関の顧客だけがデータを持っているという。
当局のこの動きは、外界の懸念を強めた。中国の資本が流出した後、債券市場の資金流動の透明度は変化するのだろうか。
外国人投資家はこれまで、中国経済のデータやその他の公式データの信頼性に疑問を抱いてきた。経済や金融市場の混乱時には、そうした懸念はさらに深刻になるだろうという。
中国共産党当局のやり方は、ロシアのこれまでの動きと同じ。
ロシア中央銀行は4月11日、月次対外貿易データの公表を停止したと発表した。これは1997年以来初めてだ。これに先立ち、ロシア中央銀行は、金と外貨準備の週次公表や銀行統計データの公開を停止した。ロシアエネルギー省はまた、4月8日以降、石油生産と輸出に関する統計データの提供を無期限に停止したと発表した。
アナリストによると、ロシアが一部のデータの発表を停止したのは、西側諸国政府が新たな制裁を効果的に実施するために必要な情報を得られないようにするためだという。
(翻訳・徳永木里子)