墜落したMU5735便のブラックボックス(FDR)(中国新闻网, CC BY 3.0 , via Wikimedia Commons)

 3月に発生した中国東方航空機の墜落事故について、ブラックボックスの分析データによると、制御システムへの入力で飛行機を致命的な急降下状態に追い込んだと明らかにした。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)17日の報道で分かった。

 米ウォール・ストリート・ジャーナル紙17日の報道によると、米当局の調査に詳しい関係者が、破損したフライトデータレコーダー記録器から抽出された情報などの分析で、「航空機は操縦室で何者かに指示された通りに動いた」と明らかにしたという。つまり、操縦室内の誰かが意図的に飛行機を墜落させた可能性がある。

 同関係者はまた、調査をリードしている中国当局がこれまで、3月21日に広西で墜落した飛行機に機械や飛行制御上の問題があったことを発見しておらず、これも米当局の調査が正しいことを証明していると述べた。ボーイング737-800型機は世界の航空業界の主力機であり、ボーイング社の航空機ファミリーの一員として、民間航空機の中で最も優れた安全記録を持っている。

 同機は飛行中に突然垂直に近い形で猛スピードで山間部に激突した。情報筋によると、同機のブラックボックスからのデータは、制御システムへの入力が飛行機を致命的な急降下に追い込んだことを示しているとのこと。

 これまでに集められた情報に基づいて、調査に関与している米国当局者はパイロットの行動に目を向けているという。また、機内にいた誰かが操縦室に侵入し、故意に事故を起こした可能性も考えられるという。

 事故調査機関が事故の原因について最終的な結論を出すのは、1年またはそれ以上かかる可能性がある。

(翻訳・徳永木里子)