プーチン氏(イメージ / Pixabay CC0 1.0)

 ロシアのプーチン大統領の健康不安説がくすぶっている。プーチン氏はこのほど、息切れや時折咳き込んでいる様子の動画が海外メディアに撮られた。プーチン氏が12日夜、手術を受けたため会議を欠席したと、ロシア元諜報員が明かした。

 英「デイリー・スター」18日の報道によると、プーチン氏が先月、セルゲイ・ショイグ国防相と会談した際、右手はテーブルの端を終始つかんでいたことから、重病にかかったとの噂が流れたという。また、両手でテーブルをつかみ、息を切らし、咳き込みながら話す姿も撮影された。

 英紙タイムズは14日、プーチン氏が「血液のがん」にかかっている可能性があると報じた。

 ロシアの情報筋によると、プーチン氏はガンに罹っている可能性があり、もしそうなら隣国ウクライナに対して侵攻することを決断した理由もこれで説明できるという。ロシアの元諜報員が自身のテレグラムの「General SVR」チャンネルで、13日にロシア安全保障理事会が開催した仮想会議にプーチン氏が出席していなかったと明かした。

 「General SVR」によると、プーチン氏の談話内容が事前に録音され、コンピューターグラフィックスとディープフェイク技術を通じて、彼が出席したように動画を作ったという。なぜ自ら仮想会議を主催できなかったのかについて、12日夜から13日にかけて「腹腔ドレナージ手術」を行なっていたからだと噂されている。

 プーチン氏が受けた腹腔ドレナージ手術が、ガンに関連していたかどうかはまだ不明だという。ロシア当局は、10月に70歳の誕生日を迎えるプーチン氏の健康状態の異常を否定している。

 プーチン氏の健康状態を巡っては、以前からパーキンソン病などを疑う報道も出ていた。タイムズは米誌ニューラインズの報道を引用し、プーチン氏に近いとされるロシアのオリガルヒ(新興財閥)の録音証言として報じた。

 報道によるとプーチン氏は「血液のがんで重病」で、侵攻を開始した2月24日直前にがんに関する腰の手術を受けたとしている。ウクライナ国防省の情報機関トップのブダノフ局長は14日、プーチン氏が「がんやそのほかの病気を患っている」との分析を英スカイニュースに明らかにした。「心理的にも肉体的にも万全ではない」と指摘した。

(翻訳・徳永木里子)