中国広東省東莞市で「法理闘争民兵隊」のメンバーを募集する通知がこのほど、ネット上で話題になった。その後、上海を含む全国各地でこの民兵組織が設立されていることが明らかになった。
東莞市司法局の公式サイトでは今、このお知らせを検索しても表示されなくなった。しかし、ラジオ・フリー・アジアの記者が、文書に記載されていた連絡先の東莞市司法局の弁護士業務管理課に電話したところ、当直の職員が登録手続きを担当する職員が不在だと言い、この文書が事実であることを確認した。
また、一部のネットユーザーも、自分の住む都市でも同様の通知が来たが、参加したくなかったので言い訳して断ったと明かし、この件が実際に進行中であることも確認した。
外部からは、「法理闘争」という言葉の理解ができず、「法理」と「闘争」は根本的に2つの互換性のない言葉であり、一緒にすることはできないという声が上がっている。
政治評論家の五岳散人氏はラジオ・フリー・アジアに対し、当局が「法理闘争民兵隊」を設立したのは、法律で権力を守る国民に対処するためであり、「法理闘争民兵隊」の重点は「民兵隊」であり、中国共産党が現在実施している「ゼロコロナ政策」の政治運動が生み出した準軍事組織で、こうした組織は国民を弾圧する暴力組織に発展していく可能性が高いと分析した。
東莞市の通知を見ると、「法理闘争民兵隊」は弁護士から募集されたようだ。これに対して、米国に亡命中の人権派弁護士・陳建剛氏は、弁護士が国民に法的サービスを提供するもので、「法理闘争民兵隊」は国家機構下の暴力組織であり、弁護士が暴力組織に加わるのは完全に反法治的だ」と主張した。
全國各地(包括上海癱)一股腦出現“法理鬥爭”民兵組織,這是神馬雞吧玩意兒 pic.twitter.com/DnRxuqn3Xg
— 变态辣椒RebelPepper (@remonwangxt) May 10, 2022
(翻訳・藍彧)