1949年中国共産党政権の宣言を朗読する毛沢東(パブリック・ドメイン)

 2016年当時、中国共産党は創立95周年目を迎えていた。その際、北京市民の王秀英氏は、習近平主席に公開書簡を送り、中国共産党は中国政府で登録をしていないため非合法組織であると指摘した。 

 公開書簡では、「中国共産党創立95周年を迎え、中国共産党の合法性について話し合いたい事がある。最近、私は政府の情報公開で知ったのだが、中国共産党は中国民政部で登録したこともなければ、組織コードもないという返事を受けた」と述べた。  

 中国憲法には、いかなる団体と個人も憲法と法律をしのぐ権力を持っては行かないといないとする規定がある。さらに、中国共産党規約にも、党は憲法と法律の範囲内で活動すると定められている。中国国務院が定めた『社会団体登記管理条例』でも、すべての社会団体は民政部に登録しなければならないとある。中国民政部長は2012年5月7日に談話を発表し、すべての政党と社会団体が民政部に登録しなければならないことを強調した。

 共産党は与党であり、社会団体でもある。法律や条例が明記している通り、共産党も政党であり社会団体でもある以上、中国民政部で登録しなければならない。さもなくば非合法組織である。

 周知のように、中国共産党は国民党の統治下で成立した。当時の状況では、中国共産党は合法的な組織になることは不可能であった。1949年以降、中国共産党が政権を奪取して以来、今日に至るまで、中国共産党はこの合法性の問題を解決することができなかった。  

 王秀英氏はこのような状態について、誰でも民政部長の背任を告発することができるとし、法律が付与した権限を行使しなかったことを糾弾できるとした。そして共産党が法定の登録をしていないにもかかわらず、国家財政の支援を受けて活動しているとなれば、共産党は暴力団と同じなのではないかという問いを投げかけた。

(翻訳・柳生和樹)