大気汚染(イメージ / Pixabay CC0 1.0)

 中国河南省商丘市夏邑県(かゆうけん)では25日、数百人の子供に鼻血が出るという症状が現れた、地元住民は周辺の化学会社からの過剰な排ガスが原因だと考えている。公式メディア25日の報道で分かった。

 中国公式メディアによると、河南省商丘市夏邑県で数百人の子供が一斉に鼻血を出し、親が子供を病院へ連れて行き、検査を受けたという。また、環境保護部門が検査したところ、企業の敷地内外の排出データは基準値を超えていないが、確かに刺激臭があった。

 報道によると、周辺住宅団地の小中学生600人以上が21日以降、同県人民病院の身体検査センターで検査を行った結果、身体検査が終えた404人のうち、1人に鼻血が出ており、5人が鼻腔内に血痕があり、残りには明らかな異常はなかったという。

 しかし、ネットユーザーは、「地元当局は、企業の排出ガスが基準値を超えておらず、検査後に鼻血が出た子供が6人だけだったと主張しているが、これは、親によって報告された数百人もの子供が鼻血が出たとの数字には大きなギャップがある。誰が嘘をついているのか?」「排出された刺激的なガスが何なのか、毒性があるのかないのか、公式の発表では明確にしていないから、曖昧な言い方は逆に憶測を呼ぶのではないか!」」と公式発表に疑問を呈した。

 地元住民は、周辺企業の状況を調査・評価するよう専門家にお願いした。チャットスクリーンショットの内容から見れば、大気汚染を引き起こす化学製品が主にスプレー塗料であり、企業は環境アセスメントを受けずに、違法に生産能力を拡大した可能性があることが分かった。

 ネットユーザーが投稿した動画には、同県で多くの子供たちにずっと鼻血が出ており、600〜700人の子供が親と一緒に病院に行き、診察を受ける様子が映っている。子供たちは、鼻血に染まったティッシュを見せてくれた。

(翻訳・徳永木里子)