中国当局はこのほど、「外国勢力による中国データの盗用を防ぐ」という理由で、政府や国有企業などに、古いパソコンを全部国産のパソコンとシステムに変えるよう要求した。
中国ネットユーザーの4日の投稿によると、彼の職場では5月1日以降、古いパソコンを上納し、新しい国産のパソコンとシステムに統一して取り替えるよう求められたという。新しいパソコンのOS(オペレーティングシステム)は、Windowsソフトウェアと互換性がないため、Windowsのエミュレーターソフトをインストールする必要があり、作業効率に大きく影響する。そのため、彼の上司は、これは先進的な機器を遅れた機器に置き換えることではないかと愚痴をこぼした。
河南省のあるネットユーザーは、自分の都市の市政府機関もすべて1台9000元(約17万円)以上のハイクビジョン(Hikvision)のパソコンに買い換えたが、使い勝手が悪く、使用できるソフトウェアは少ないと明かした。また、中国当局から2年以内に買い替えるよう全国に要求が出ていると言及した。
フィナンシャル・タイムズ紙は4日、米国が中国の映像監視機器メーカーであるハイクビジョン社に制裁を科す動きを見せていると報じた。米国は、ハイクビジョンが中国共産党の対内弾圧に技術支援を提供したと非難した。
「職場が急にパソコンを国産に変えるよう強制したのは、米国の制裁を懸念しているのかもしれない」というネットユーザーもいれば、中国共産党のこの動きは「安可連盟」に関連しているのではないかと指摘するネットユーザーもいる。
2016年に設立された「安可連盟」は、「安全で信頼できる技術と産業連盟」と呼ばれ、ソフトウェア開発者、国立研究機関、大学、ネットワーク企業が参加している。中国メディアによると、「安可連盟」は設備の国産化と自主制御を目的としている。
(翻訳・藍彧)