米国と英国がこのほど、高官会談を開き、中国共産党(以下、中共)の台湾に対する戦争の可能性を減らすために、どのようにより緊密に協力できるかを議論し、衝突の対応対策を初めて検討したと、英メディアの報道で分かった。
英紙フィナンシャル・タイムズ4月30日は、米英チームが今年3月初め、米インド太平洋戦略について行なった2日間の会議では、米国の国家安全保障会議(NSC)でアジア外交を担当しインド太平洋調整官を務めるカート・キャンベル氏と、中国担当高官であるローラ・ローゼンバーガー氏が、台湾問題について英国代表と会談を行ったと報じた。
情報筋によると、米国は英国など欧州の同盟国との協力を強化し、中共の台湾に対する日増しに強硬な態度に対して認識を高めることを望んでいるという。今回の米英高官間の「台湾対話」は、米国と日本、オーストラリアで行われた高レベルの議論を補うことを目的としている。
また、今回の会議は、英国が台湾と外交をいかにもっと展開するか、アジアでの抑止力をいかに強化するか、および米国が台湾問題で中共と戦争になった場合、英国がどのような役割を果たすかなど、幅広いテーマが議論されたとのこと。
今回の米英「台湾対話」は、台湾に関する両国間の「最高レベル」で「最も重要」な議論であり、バイデン政権時代で始まった「より深い政策対話」の一部であると、英国政府関係者が述べた。もちろん、危機計画は、台湾をテーマにした対話の重要な一部となる。
米国の有名なシンクタンク、ブルッキングス研究所の台湾専門家、ライアン・ハス上級研究員は、ロシアとウクライナの戦争を背景に、台湾問題に対する協議を増やすのは賢明で、戦争の可能性を減らすだけでなく、発生する可能性のある衝突にも準備することができると考えている。
(翻訳・徳永木里子)