米海軍は、駆逐艦サンプソンが26日に台湾海峡を通過したと発表した。米軍は、これは国際法に従って行われる通常の航行であると強調した。
米第7艦隊が発表した声明で、「駆逐艦サンプソンの台湾海峡通過は、自由で開かれたインド太平洋地域に対する米国のコミットメントを示すものである。米軍は、国際法で認められたすべての場所で飛行、航行、作戦行動を行う」と述べた。
米国の軍艦が台湾海峡を通過するのは、3カ月足らずで2度目となる。前回は駆逐艦「ラルフ・ジョンソン」であった。これは 2018年3月に就役した、米海軍の最新・最強の駆逐艦の1つだ。
中国共産党(以下、中共)東部戦区報道官の施毅上級大佐は、米国の行動を「台湾海峡の平和と安定を意図的に損なう」挑発的な行為だと指摘した。また、戦区部隊は常に厳戒態勢にあることを宣言した。
環球時報の胡錫進元編集長はウェイボー (微博)に投稿し、台湾海峡の情勢は今、衝突や戦争が起こる前の緊張した空気で満ちており、本当の勃発点はそう遠くないかもしれないと述べた。
胡錫進氏は文章の中で、中共当局はすでに退くことができず、力を蓄えて反撃する段階にあり、この時、米国と台湾は中国共産党当局の底力を誤審しており、その結果、台湾海峡の情勢が変化する可能性が高いと述べた。
台湾の国立政治大学国際関係研究センターの宋国誠研究員は、ボイス・オブ・アメリカに対し、「胡錫進氏の発言が、単なる個人的な意見ではなく、中共のトップレベルの意見を示唆したものであるとすれば、中共が台湾に対して武力行使する口実を作るために、中国側がすでに退けないと主張し、将来台湾に対して武力を行使した場合、それは仕方なく戦わねばならないということであり、将来の台湾侵略の口実を作る手助けをしていることがうかがえるだろう」と述べた。
宋国誠氏はまた、台湾はいつか「狼(中共)がやってくる」日に備えなければならず、中共の軍事的脅威を軽く見てはいけないと述べた。
(翻訳・藍彧)