ロシア国営天然ガス独占企業ガスプロムが26日、ポーランドとブルガリアに27日からガス供給を停止すると通知した。
ガスプロムは26日、ポーランドとブルガリアに27日をもってガス供給を停止すると通知した。これは、ウクライナ侵攻をめぐりロシアと西側諸国との間の広範な紛争を大きくエスカレートさせるものである。ロシアがポーランドへのガス供給を停止したのは、ポーランド当局がロシアの個人・企業に対して行った制裁に対する報復措置でもある。
ロシアのプーチン大統領は以前、「非友好的な国」とみなす天然ガス購入者に対し、ガスプロムバンクに口座を開設し、ロシアの天然ガス輸入代金をユーロまたはドルで支払う計画に同意するよう要求した。その後、それらの金はロシアの通貨ルーブルに両替される。
ロシアとの天然ガス契約が今年末に期限切れになるポーランド国営ガス会社PGNiGは、新しい支払いルールを遵守したり、契約を延長したりしないと明らかにした。ポーランド当局は、ポーランドのエネルギー供給は安全であり、天然ガスの備蓄を使う必要はなく、消費者に提供する天然ガスの量も削減されないと述べた。
ポーランドとロシアの関係は、これまで非常に緊張していた。旧ソ連がポーランドに侵攻し、東部領土を併呑し、「カティンの森事件」で拘束されたポーランド国民2万人以上を殺害した。
旧ソ連崩壊後、ブルガリアは急速に欧州連合(EU)と良好な関係を築き、2007年にEUの正式加盟国となった。
(翻訳・徳永木里子)