上海のロックダウン(都市封鎖)は大飢饉を招いている。国民が飢えているだけでなく、4月17日には、上海の日本総領事館官邸の日本人職員でさえ、食料が底をつきそうになり、隣の団地に助けを求めなければならなかったとニュースが流れた。
個人メディア「爆角資訊」は17日、上海のある団地のウィーチャット(WeChat、微信)グループがチャットのスクリーンショットを投稿し、1人の住民が日本総領事館の職員への支援を求めるメッセージを送ったと述べた。
同住民は、隣の日本大使館官邸の職員が「合計4人が今、インスタントラーメン4つしか残っていない」と書き、家に野菜や肉、米などの食材が余っている人、支援してくれる人は名前を報告してほしいと頼んだという。
このニュースが広まった後、あるネットユーザーは「確認した。本当だ。先日総領事が数日前に食料不足で食べなかった」と明らかにした。ここで言う総領事が、在上海日本国総領事の赤松秀一氏のことかどうかは分からないという。
日本驻沪领事馆。 pic.twitter.com/e3PGBmBoeD
— KKk (@Ve0Ith5FA6aWviU) April 17, 2022
先週、米国務省は領事館の一部職員や家族全員の国外退避を命じた。当時、日本政府はアメリカの行動を追随することはないと表明した。松野博一官房長官は13日の記者会見で、新型コロナウイルスの感染が広がる中国・上海で厳しい外出制限措置が続いていることに関し「現時点で日本総領事館の館員撤収などの検討は何らしていない。状況を注視しつつ、同総領事館を通じて全力で在留邦人への支援を行っていく」と述べた。
また、上海で飢えているという外国人からの救援要請も相次いでいる。
ボイス・オブ・アメリカによると、上海に8年間住んでいる駐在員教師のブルースさんはインタビューで、断続的な都市閉鎖により、妻子とともに1カ月近く果物を食べず、缶詰やインスタントラーメンで生き延びていると語った。これまでベビー用品も買えず、今は家族で帰国しようと必死だが、残念ながら上海の自治委員会で発行された団地の通行パスで、空港にたどり着くことは困難な状態であるという。
ヨーロッパから上海に留学していた博士課程の学生、シャオ・マーさんは、都市閉鎖によって学業を終了することができなくなったこと、中国語が苦手なために出前の注文ができず、それまでの1週間半、ずっと飢えていると語った。マーさんは、今は恐怖の中で生活しており、ここにいても安全だとは思えないと言う。仮設病院に強制的に連れて行かれることや、飼っている猫が白い防護服の防疫スタッフに殺されることを恐れている。また、マンションを出て空港まで移動することが許されないという心配もある。
中国共産党のゼロコロナ政策の下では、外国人でも免れられないことを明らかにした。この厳しい現実は、世界の中国共産党とのデカップリングを加速させるだろう。
おかしいことに、日本領事館や外国人が相次いで飢え、持ちこたえられない中、16日に放送されたCCTVのニュースでは、上海人がスーパーで買い物をしている動画を流し、上海がゼロコロナ政策を堅持すると同時に、生活物資の供給もしっかりしていると称賛した。CCTVの動画には、上海のスーパーマーケットが人でごった返し、棚には物資があふれている様子が映し出されていた。しかし、一部のネットユーザーは動画を拡大し、後列の棚が空になっているのを確認した。
このニュースの下で、「動画の最初の3つのシーンは私が撮ったもので、撮影日は3月31日で、CCTVが放送した4月16日ではない」という人もいた。
(翻訳・藍彧)