米ホワイトハウスは18日、国家安全保障会議(NSC)でアジア政策を統括するキャンベルインド太平洋調整官と、国務省で東アジア外交を取りしきるクリテンブリンク国務次官補ら政府高官が今週、ソロモン諸島、フィジー、パプアニューギニアの3カ国を訪問するとの声明を発表した。南太平洋地域での影響力拡大を狙う中国共産党(以下、中共)に対抗するため、太平洋島諸国との関係強化を目指す。
ロイター通信によると、ホワイトハウスの国家安全保障会議は、 「キャンベル氏とクリテンブリンク氏が率いる代表団は、太平洋諸島とインド太平洋地域にまたがる我々のパートナーシップを確保し、繁栄・安全・平和を実現するために、(ソロモン諸島)政府高官と会談する」と声明を発表した。
声明によると、代表団はハワイにも立ち寄り、「ベテラン軍事高官や米インド太平洋軍司令部の地域のパートナーを訪問する」としている。
ソロモン諸島と中共の関係者は今年3月、二国間の安全保障協力枠組み(SCF)に仮調印したが、まだ正式に署名していないという。オーストラリア、ニュージーランド、米国および一部の太平洋島嶼国は、中共のこの動きが地域の安定を破壊していると批判し、オーストラリアから2000キロ未満のソロモン諸島に軍隊駐留することを懸念している。
数カ国からの反発を受け、ソロモン諸島政府は、中共の軍事基地の設立を認めないとしたが、協定の詳細を公開したくないと明らかにした。
(翻訳・徳永木里子)