ロックダウン期間中の上海(ネットより)

 上海市民が、長引くロックダウン(都市封鎖)で買い物に出かけることができず、物資の入手も困難で、各地で物々交換が行われている。

 中国の雑誌「三聯生活週刊」は今週、調査記事を掲載し、多くの上海人が品物で生活必需品と交換していると指摘した。一部の人はビーフパティで米、小麦粉、油と交換した。新品の高級化粧品でステーキと交換する人もいれば、中国の高級銘柄「中華タバコ」2箱でビーフ2.5キログラムと交換する人もいた。

 マーケティング業界の従業員である大喜さんは、1つのキャベツを小麦粉と交換して満腹になったばかりだと述べた。今では冷蔵庫の中の食料は7日間しか維持できず、夕食は食べる量が少なすぎてお腹が空いているが、それでも我慢してなんとか持ちこたえている。子供のいる家庭には粉ミルクや紙おむつがなく、大変困っているようだ。

 関連記事の下のコメント欄には、ネットユーザーのコメントが寄せられた。

 「金融都市の上海もすでに物々交換に転落している」
 「特殊な状況に遭遇した社会が全部物々交換で解決しているのだ」

 ウェイボー(微博、Weibo)のネットユーザーは、上海のロックダウン期間中、通貨はすでに機能しなくなり、需要と供給のバランスが崩れ、政府の支援も全面的に不足していると指摘した。「政治システム、経済システム、通貨が機能しなくなったとき、ほとんどの人が衝撃を受け、深刻な打撃を受けるだろう」

 封鎖された住民の中には、生きていくための物資を持っていても、現状は耐えられないと感じている。

上海万达广场周浦店に封鎖された住民(@wakeupfrog01のTwitterより)

(翻訳・徳永木里子)