防疫金メダル(看中国合成写真)

 中国の上海市では10日、24943人の新規感染者が報告された。流行が深刻化する中、中国共産党の習近平総書記は8日、北京での冬季オリンピック・パラリンピック総括表彰式で、疫病対策の成果を宣伝した。

 中国国営通信社である新華社によると、習氏は表彰式で、防疫に金メダルがあれば「中国が1枚もらうべきだ」、貴重な成功体験は何よりもまず「党の中央集権・統一的指導の堅持」であると述べた。また、「私たちが党の指導を堅持している限り、前進する道中のいかなる困難や障害も克服することができ、やり遂げたいことを確実に達成できると、事実は十分に証明している」という「金言」を述べた。

 上海市松江区九亭鎮の康亭団地で8日に暴動が起きた。飢えに耐えられない市民たちは「康亭団地に、物資を送れ」と叫びながら、団地の封鎖線を突き破り、スーパーマーケットで略奪した。大勢の武装警察が現場に駆けつけ、銃を鳴らして鎮圧した。

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 ウォール・ストリート・ジャーナル紙(WSJ)8日付の報道によると、上海住民の戴圓圓さんが現在の状況を、中国共産党による失敗した社会主義政策「大躍進」で少なくとも数千万人が餓死した3年間の飢饉と結びつけた。今回の経験から、当初の人々の苦しみを改めて実感することができた。また、政府に対する信頼が低下している、なぜなら、政府はロックダウン(都市封鎖)を数日しかないと言っていたからだとも述べた。

(翻訳・徳永木里子)