中国共産党(以下、中共)の習近平氏が第20回全国代表大会で3期目の再選を果たした後、国内の圧力をそらすために台湾の金門などの離島を占拠し、その結果、国際制裁を引き起こす可能性が極めて高いと、両岸問題に精通している台湾関係者が述べた。
台湾の自由時報は19日、匿名の政府関係者の発言を引用し、中共の第20回全国大会後、習近平氏は人々の生活問題の多発や、国民の不満が蔓延する状況に直面することになる可能性が高いと報じた。中共は内部で高圧的になる以外に、「歴史的課題」という口実で外部の疑念を封じ、外部への対応により積極的になるだろう。香港問題が解決したので次は台湾になるだろう。
しかし、同政府関係者は、中共が台湾本島を直接占領するのは容易ではなく、まず金門、馬祖、東沙島、太平島など台湾の手の及びにくい小島を占領する可能性があると見立てている。ロシアを例にとると、プーチン氏がウクライナ東部の二つの親ロシア政権を扶植してから侵攻した。今後、中共はこの例にならって、金門や馬祖などを中共に鞍替えするよう工作したり、直接占領して併合したりするかもしれない。可能性がどれほど高いかについて、同関係者は、中国側が金門と馬祖を攻撃する可能性は「極めて高い」と強調した。
この予測に対し、台湾の公的シンクタンク、国防安全研究院の欧錫富研究員は、ラジオ・フリー・アジアに対し、「中共が台湾離島を攻撃した場合、連鎖反応を起こすに違いない。離島を攻撃すれば、台湾は必ず反応し、反応があれば戦争がエスカレートし、国際的反応を引き起こす可能性がある」と分析した。
軍事評論家の丌楽義(き・らくぎ)氏は、「離島を攻撃するのは侵略行為だ。金門はドンバスではないが、性質は同じで、台湾の一部だ。金門を侵攻するのは、一方的に現状を変えることだ。面積の大きさとは関係なく、行動の性質と関係がある」と述べた。
(翻訳・藍彧)