経済の安定化を図るため、中国全土で不動産政策が緩和され始めている。4月初めまでに、60以上の都市が不動産に対する緩和策を打ち出した。
中国「第一財経」の報道によると、今年に入ってから、福州、鄭州、ハルビン、青島などの住宅市場を含む60以上の都市が、不動産緩和政策を打ち出した。緩和政策には、住宅購入の直接補助、住宅購入の優遇政策、積立金政策の緩和、ファーストスイートの頭金比率の低下などがある。
これらの緩和政策のほか、一部の都市では住宅市場を刺激するため、数年来実施されている購入・売却制限を徐々に緩和している。
浙江省衢州市は1日に購入制限政策を解除し、販売制限政策も緩めた。これまで、外地人が衢州市で家を購入するには1年間の社会保障が必要で、企業の住宅購入が禁止されていた。政策緩和後、衢州市以外の戸籍世帯、個人事業世帯、自然人が投資または持株する企業は、市内で戸籍世帯として扱われ、関連の住宅購入政策を適用することができる。
衢州市は単一事例でない。最近、中国の一部の都市で購入・売却規制が相次いで緩和されている。中国の不動産研究機関・易居研究院シンクタンクセンターの厳躍進研究ディレクターは3月以降、鄭州市、ハルビン市、福州市、衢州市、秦皇島市、青島市即墨区など6カ所が購入・売却規制を緩和または解除している。
中央通信社によると、中国経済は現在、需要の縮小、供給ショック、予想の弱体化などの3つの圧力に直面しているという。中国の李克強首相はこのほど、政府業務報告で今年の経済成長率目標を5.5%に設定し、「目標達成には苦しい努力が必要だ」と述べた。
経済成長の鈍化というプレッシャーの中、北京当局は過去1年間の厳しい監督管理政策を徐々に変えているようで、「緩和」がキーワードになった。
深藍財経4日の報道によると、2022年を迎えた中国の不動産市場は、流行病のように「寒い」そうだ。
今年1月から2月にかけての不動産市場の売上は非常に惨憺たるもので、一線都市の新築住宅取引面積は全体で前月比34.0%減、二線代表都市の新築住宅取引面積は前月比32.5%減、前年同期比28.4%減、三線代表都市の新築住宅取引面積は前月比16.4%減、前年同期比48.5%減であった。
深藍財経によると、不動産市場は現在、景気後退の影響を最も強く受けているという。4月は、不動産会社にとっては借入金返済のピークであり、さらに大きなハードルとなっている。次の債務の頂点に比べて、これまでの住宅企業の債務危機は「生と死の大きなハードル 」ではなかった。現在の不動産企業の債務問題と相まって、不動産業界の大きな再編成が間もなく発生するのではないかと危惧している。
(翻訳・藍彧)