(ツイッター動画のスクリーンショット)

 中国の上海市で27日に確認された新規感染者数は、3500人で過去最多を更新した。感染急増のため、すでに33もの病院が閉鎖されている。多くの団地はすでに2~4週間閉鎖され、住民の我慢が限界に達し、高層ビルの屋上からお金を撒く人もいた。

 公式メディアの報道によると、上海市政府は27日、感染が拡大しているとして、28日から市を2分割して順番に事実上のロックダウン(都市封鎖)をすると発表した。封鎖する区域では、水道や電気、ガスなどの公共性の高い事業を除き、在宅勤務を求める。

 封鎖の期間は、市の東側などで28日から4月1日まで、西側で4月1日から5日まで。封鎖中はバスや地下鉄などの運行を停止し、原則、市民の外出を禁じる。

 上海の人口は2400万人超。市民は封鎖中に全員PCR検査を受ける。上海人は生活のために毎日PCR検査に長蛇の列を作っており、列の最後尾が見えない。

 広西チワン族自治区疾病予防管理センター27日のデータによると、上海の感染は広西省を含む全国21省71都市に波及しているという。

 長期にわたる閉鎖で、上海住民は精神的にたまったストレスが極限に達しているようだ。ネットユーザーが投稿した動画には、27日、上海のある団地で、マンションの屋上に立って、下に向かってお金をまき散らす男の姿が映っている。

 上海での今回の感染拡大は1カ月近く続いており、いまだに改善の兆しが見えなく新規感染者数が急増している。上海市民は耐え切れず、ウェイボー(微博、Weibo)で当局の防疫措置を非難した。

 「上海市民は人間じゃないのか?グローバル経済のために、上海を犠牲にしなければならないのか? 上海市民として、閉鎖は絶対に支持するが、現在、一部の団地を閉鎖するだけでなんの意味があるのか?閉鎖、解除、再封鎖、無限に続く悪循環で感染阻止ができないだけでなく、ボランティアの医療スタッフや市民の精力と時間を無駄遣いしているだけだ。政府は供給を配布せず、食料も買えず、普通に出勤もできず、病院にも行けない」

 「上海市民は疲れ果てた。政府に振り回される駒に過ぎない。毎日自宅に禁足され、PCR検査を受け、野菜などの食料を争って奪い合っている。特に心配なのは病気になった場合、病院にも行けないことだ。本当に心身とも限界だ」

(翻訳・藍彧)