王吉賢氏(ネットより)

 ウクライナのオデッサ市に滞在している中国北京市民の王吉賢氏は17日、中国共産党(以下、中共)のネット管理当局によってすべてのソーシャルメディアのアカウントを削除された。そのなかには、王氏が中国国内の家族と連絡をとる唯一の連絡手段も含まれていた。王氏は、中共当局の意図を分かっているとしつつ、「一度立ち上がった人をひざまずかせることはできない」と対抗した。

 王氏は18日に投稿した動画のなかで、ウクライナ軍がすでに領土を少しずつ取り戻しており、勝利は目前であると述べた。中共に対し「何を恐れているのか?見たことや聞いたことをみんなに伝えて、家族に無事だと報告しているだけなのに、なぜそこまで怖がるのか?ウクライナで起きていることは、2カ国を除いて全世界の人々が知っている! 」と語気を強めた。

 王氏は動画の中で、中共当局が両親に圧力をかけ、自分の信用を落とすために嘘を捏造していると非難した。これが中共の常套手段であり、唯一の方法であるとからかった。そして、中共が今後さらに馬鹿げた中傷の噂を流すだろうと予想した。

 「圧力を恐れているとでも思い込んでいるのか。小さな脅しが、ミサイルや原子爆弾より怖いとでも?」「私の母国が、ひざまずいて生きるか、立って死ぬかのいずれかを選ばせるのであれば、私の選択をすでに知っているはずだ。申し訳ないが、一度立ち上がった人をひざまずかせることはできないのだ!」と王氏は怒りを込めて語った。

 仏国際放送局RFIの中国語版サイト19日付の報道によると、王氏は自身の投稿が原因で複数の中共関係筋から圧力を受けていた。しかし、王氏は圧力に屈せず、オデッサを離れるつもりもないという。この町への愛情に加え、「いじめられている人を見捨てられない」ということも理由に挙げた。

(翻訳・徳永木里子)