中国の公式メディアが最近、ロシアに追随して、いわゆる「米国がウクライナで生化学実験をしている」という陰謀論を誇大宣伝している。
14日の中国外交部(外務省に相当)の定例記者会見で、中国共産党の公式メディア新華社は、趙立堅氏に「3月11日の国連安全保障理事会でウクライナのバイオセキュリティ問題を検討する」ことについて意見を求めた。 趙氏は、「在ウクライナ米国大使館は、ホームページから関連資料をすべて削除して、何を隠そうとしているのですか?」など、6つの質問を立て続けにした。しかし、英BBCの記者は、「米国側が生物実験室関連の文書をホームページから削除したと言いましたが、確認したところ、文書はまだ残っているようです。外交部は在ウクライナ米国大使館のホームページを閲覧したことがあるのでしょうか?」と指摘した。
趙立堅は一時的困った表情で、「これらのファイルは削除されていないということですか」と質問を繰り返した。
BBCの記者は、「私が見たところ、すべての文書はウェブサイト上に残っているようです。リンクをお送りましようか」と返答した。
趙氏は慌てて「私が見た情報はあなたとは違います」と主張した。BBCの記者は「把握している情報が違うというのはどういう意味ですか?説明してもらえますか?」と尋ねた。
趙氏は「私が把握した情報によると、これらの生物実験室に関する文書はウクライナ駐在の米国大使館から削除された」と主張した。
BBCの記者は引き続き「在ウクライナ米国大使館のウェブサイトに文章はまだあるかどうかを再確認してみませんか」と問い詰めた。
記者の質問に対して、趙氏は「私はさっきすでに中国側の立場を表明しました」とだけ答えた。
「米国がウクライナで生化学実験をしている」という説について、趙氏は8日の中国外務部の定例記者会見で初めて、米国がウクライナの26の生物実験室に「危険なウイルスを大量に保管している。ロシアは軍事作戦中に、米国がこれらの施設を利用して生物軍事計画を展開していることを発見しました」と述べた。
ニューヨークタイムズ紙はかつて、中国共産党政府がロシアの偽情報を宣伝することで、西側諸国の関係者の注目を集めていると指摘した。中露の虚偽情報を研究しているアナリストは、北京とロシアの間で「これほど大規模に陰謀論が拡散するのを見たのは初めてだ」と述べた。
(翻訳・藍彧)