ウクライナが長年にわたり中国共産党(以下、中共)を支援し、多くの重要な軍事技術を北京に提供することさえあったが、中共はロシアの侵略という重要な時期にウクライナを支援せず、ウクライナ人を裏切っていたと、米メディア最近の報道で明らかにした。
ワシントンポスト紙は9日、ウクライナは長年にわたり中国とパートナーシップを築いてきたが、ロシアの侵攻時に北京がウクライナに対してより強力な支援を行うことはできなかったと報じた。
報道によると、ウクライナは長年にわたり、最初の空母、海軍対ミサイルレーダー技術、高度なジェットエンジンなど、他では手に入らない重要な軍事技術を北京に提供してきたという。また、ウクライナは中国のトウモロコシやヒマワリ油などの農産物の主要な供給国でもある。しかし、中共のロシアへの依存度はウクライナとの関係より高いため、中共は公然とモスクワを支持するようになった。
報道は、ウクライナのシンクタンクで、外交政策評議会傘下のウクライナ・プリズムのSergiy Gerasymchuk副主任の言葉を引用した。「かつては、ウクライナに中国企業や中国からの投資があれば、ロシアが(状況を)エスカレートさせるのを止められるという期待もあった。しかし、ウクライナは中共を友人と勘違いし、判断を誤った。中共は、ロシアのウクライナ侵攻を非難する国連の投票を棄権した」
旧ソ連崩壊後、中国とウクライナは民間で協力し始めた。1989年の天安門事件以来、米国とEUの中共への武器販売ルートが遮断されたため、ウクライナは高度な軍事技術の中共への売却を増やし始めた。 一方、ロシアは、競争上の理由から、これらの技術を中国に販売しなかった。
「大紀元」によると、中共の官営メディア「環球網」は2014年1月の記事で、ウクライナがなければ中共の国防成果がなかったことを認めたという。記事によると、ウクライナの軍産系列が「数十年来、中国(中共)はウクライナから得たい軍需産業の技術をほとんどすべて手に入れた」と明らかにした。
ウクライナの政治学者であるベルジェビンスキー氏は以前、ボイス・オブ・アメリカに対し、ウクライナが最も得たいのはやはり中国の資金であり、歴代政府はすべてそうだと語った。しかし、近年、ロシアと中国(中共)はより緊密に連絡し始め、ロシアはより先進的な軍事装備を中共に売却したいと転向した。
中共の「偽りの中立」も米メディアCNNに摘発された。CNNによると、中国当局はロシアとウクライナの間で中立の立場を取ろうとし、ロシアの行動を非難せず、両国の「平和構築者」としての行動も否定していないが、国内メディアの報道は全く異なる物語を語っている。中国の国営中央テレビCCTVは、ロシアがウクライナに侵攻したのは「特殊な軍事行動」にすぎないと報じ、米国がウクライナの生物化学兵器計画を支援しているが、プーチン大統領はロシアの苦境のために身を挺した「被害者」だと宣伝している。
(翻訳・藍彧)