地球の磁場は、宇宙空間の様々な致命的な放射線から人類を守る障壁となっています。しかし、地球の磁場が過去200年間で劇的に弱まっていることを、科学者たちは発見しました。この勢いだと、これから千年以内に、地球の磁場が完全に消え、それにより地球の南北両極が反転し、地球上の生物は前例のない宇宙線の大災難に直面する可能性があると、科学者たちは予測しています。
地球の磁極は約25万年ごとに反転する
地球の磁場の消失と磁極の逆転がもたらす結果は壊滅的だと言えます。強力な太陽放射は大気圏を焼きつけ、地球の気候に劇的な変化を引き起こします。イギリスの地質学者であるアラン・トーマス教授は、「地球の磁場は過去数千万年の間に何度も消えました。地球の磁場の消失は、地球の南北両極が反転する兆候です」、「これまで、地球の磁極は約25万年ごとに反転していましたが、前回の反転から、磁極は100万年も反転していません。次の磁極反転は、それほど遠くないかもしれません。」と述べました。
科学者たちは100年間、地球磁場の強弱の変化に注目しています。驚くことに、比較データから見ると、地球の磁場の強度が急激に弱まっていることに気づきました。その理由について、科学者たちは様々な見解を持っています。地球の磁極が反転する兆しだと考える人もいれば、これは一時的な弱まりで、数百年後はまた強まると考える人もいます。
両極の大逆転の兆候
パリ地理学会の科学者であるゴッセル・ヒューロット氏による観測では、地球の南北両極の近くで、磁場がほぼ完全に消えていることがわかりました。これは、地球の北極と南極が近い将来、大きく反転することを非常に明確に示しています。ヒューロット氏は、過去30年間、衛星データを通じて地球の磁場の変化を測定し研究してきたと述べています。研究を通して、地球の磁場を生み出している地球核の溶けた鉄は、地球の極で2つの巨大な渦を形成していることを発見しました。これら渦の増大と拡散によって生成された新しい磁場は、現存の磁場を弱め、徐々に打ち消します。これは地球の両極の逆転の第一歩です。
地球の磁場が消失する期間
ヒューロット氏は、地球の両極の逆転はひどいことではないと述べました。肝心なのは、両極の反転する途中で、太陽の強い放射から人類を守る地球の磁場が完全に消え、地球全体が様々な致命的な宇宙線にさらされるということです。磁場が消えるのにどれくらいの時間がかかるのかは、常に科学者の間で議論の焦点となってきました。火山溶岩に含まれる鉄鉱石の研究に基づいて、一部の科学者は、地球磁場の消失は数千年も続き、この数千年に、地球は太陽放射の致命的な灼熱に完膚なきまでさらされるだろうと考えています。しかし、地球の両極の反転によって引き起こされる磁場の消失は、せいぜい数週間しか続かないと信じる科学者もいます。
地球生物は巨大な災難に直面する
地球の磁極の逆転がもたらす結果は非常に深刻です。まずは、いくつかの低軌道衛星は太陽が吹き付く電磁の嵐に完全にさらされ、短時間で完全に破壊されるため、通信技術は壊滅的な麻痺状態に陥るでしょう。さらに、ツバメやレイヨウ(羚羊)など、季節とともに移動する「渡り」を行う多くの渡り鳥などの動物は、何万年もの間、地球の北極と南極を判別する生来の本能に依存して移動する方向を決めていました。地球の磁極が反転すると、その動物たちの未来を予測するのは困難になります。
一方、人類にとって最大の災害は、強い日射です。通常、日射などの宇宙線は、地球表面に届く前に地球の磁場に飲み込まれます。しかし、地球の極が反転する間に地球の磁場が消えると、これらの太陽粒子の嵐は地球の大気に衝突し、地球の気候と人類の運命に致命的な影響を及ぼすでしょう。
(翻訳・宴楽)