北京2022冬季パラリンピックが4日に開幕した。しかし、国際パラリンピック委員会(IPC)のアンドリュー・パーソンズ会長が開会式で平和を呼びかけたが、中国当局の審査で、スピーチ内容が通訳されず、音量も下げられた。
パーソンズ氏は、「今夜はまず平和のメッセージから始めたい。多様性が尊重され、違いが受け入れられ、共生を旨とする組織のリーダーである私は今、世界で起きていることに恐怖を感じている」と述べた。世界で起きていることについて、明言していなかったが、ロシアのウクライナ侵攻を指していると思われる。
同氏はまた、「21世紀は対話と外交の時代であり、戦争と憎悪の時代ではない」と述べた。
しかし、中国公式テレビの生中継では、国際的な議題についてのパーソンズ氏の見解を通訳せず、その後も、パーソンズ氏の発言の音量を下げ、手話通訳も一時停止した。
それだけではなく、パーソンズ氏がウクライナ選手団の入場時に拍手して応援する姿も映さなかった。
(翻訳・吉原木子)