中華民国の蔡英文総統は3日、訪問中のマイク・ポンペオ前米国務長官に、台米関係向上に貢献したとして、勲章を授与した。
蔡英文氏は台北の総統府でポンペオ氏と会談し、長年の台湾への支援に感謝したとして、台湾の最高栄誉である特種大綬景星勲章を授与した。また、「我が国の安全保障を維持し、台米関係を強化するために尽力していただいたことに感謝いたします。この栄誉は、我々のパートナーシップへの貢献に対して、台湾の感謝を象徴しています」と述べた。
蔡氏は、ポンペオ氏が第70代米国務長官として、台米関係を促進するために「複数の進展」を成し遂げたとし、「ポンペオ氏のような良き友人の訪問は、確固たる台米友好の証である」と述べた。
ポンペオ氏は、米国と中華民国それぞれの国旗のデザインに中国語で「堅若盤石」(大きい岩のように固い)の文字をあしらったマスクを着用し、在任中に台湾との交流正常化に尽力したことを誇りに思うと述べた。
自由の追求は決して挑発的なものではなく、自由を破壊し、人類の生き方を変えようと企む者にとって、人々の「沈黙」は「好機」となると指摘した。
ポンペオ氏は、トランプ政権の中で、中国共産党(以下、中共)の問題で最も強硬な姿勢を示しているメンバーの一人だ。2日からの台北訪問は、台湾問題をめぐり米中間の緊張激化、ロシアによるウクライナへの侵攻と重なった。中共から常に軍事的な威嚇を受けている台湾は、ウクライナ情勢を注視している。
2021年1月、バイデン大統領が就任して以来、中共はポンペオ氏をはじめ、トランプ政権の高官27人に制裁を科した。ポンペオ氏が勲章を受賞された日、中共外交部は「ポンペオ氏の関連行為は恥知らずだ」と非難した。
(翻訳・徳永木里子)