中国安徽省滁州市(じょしゅうし)の女子大生、武麗娜さんの失踪事件が暴露された。しかし、中国国内メディアの関連報道やウェイボー(微博、Weibo)の投稿はすぐに全部削除された。
しかし、武麗娜さんの家族の人探しの文章は、海外のプラットフォームに残っている。文章のタイトルは「安徽省滁州市の女子大生、武麗娜さんが旧鉄道駅付近で行方不明になって20年間近くになる。家族がネット上で人探し」である。
安徽省の妹である武婷婷さん一家は現在、ネットを通じて武麗娜さんを探している。
武婷婷さんは文章の中で、次姉の武麗娜さんが2002年5月6日、安徽省滁州市の旧鉄道駅付近で姿を消したと書いた。次姉が行方不明になった当時、楚州師範学院の2年生で、まだ20歳だった。この事件で、家族は大きなショックを受けた。母親はよく涙を流し、誰かに聞かれるたびに泣いていた。
両親は次姉を探すことを諦めたことはなかった。母が病気にかかった時も「まだ死ねない、(娘が)帰ってくるのを待たなければならない」と言っていたが、2017年に無念の中で逝去した。2018年、古い家は取り壊され立ち退いた時も、父は同じ町内に住むことにこだわていた。「次女がいつか戻ってきたときに、家が見つからないことを心配する」
江蘇省徐州市の「鎖でつながれた女」事件の影響で、女性の誘拐事件が最近、広く注目されている。武婷婷さん一家は、ネットの力を借りて、次姉を探そうと決めた。
父もかつて、調査を再開するよう安徽省滁州市公安局にお願いに行ったが、明確な回答を得られなかったと武婷婷さんが述べた。中国公式メディア「澎湃新聞」の記者が2月22日、同市公安局に電話したところ、警察官は「現在、調査中で具体的な情報を公開できない」と答えた。しかし、その直後、「澎湃新聞」の記事もウェイボーでの投稿も削除された。
(翻訳・徳永木里子)