2月26日、西側諸国はロシアのいくつかの銀行を国際銀行間通信協会(SWIFT)から排除し、同時にロシア中央銀行を制裁することで合意に達した。このような動きは、ロシアの銀行や通貨に対する深刻な影響を及ぼす可能性がある。
欧州委員会のウルスラ・フォン・デア・ライエン委員長は、新たな制裁はロシアの銀行を国際金融システムから切り離すことにつながり、グローバルでの能力に打撃を与えるとし、ロシア中央銀行の6000億米ドル以上の準備資産は制裁により使用不能になると指摘した。
ロシアは、戦争に直面して通貨安からルーブルの平価切下げを食い止め、インフレを遅らせなければならない。一方で、ここ数日、ウクライナの戦場で実質的な進展に欠け、ウクライナの主要都市への攻撃が繰り返し防衛軍に撃退されている。主戦場の後退でロシアの資金は著しく枯渇し、金融制裁で経済問題も深刻化している。
経済シンクタンク、リディファインのマネジング・ディレクターを務めるソニー・カプール氏は欧米の制裁は世界の金融界にとって核爆弾であり、マクロ的には、その影響は大きく、痛みを伴うものだと指摘した。ロシアに絡んだ金融取引において、大きなディスカウントとリスクプレミアムが発生するという。
欧米の動きに対し、ロシアのプーチン大統領は、経済制裁の実施は非友好的行為であり、攻撃的であると非難した。
(翻訳・北条)