マイク・ポンペオ前米国務長官と余茂春氏(パブリック・ドメイン)

 ロシアとウクライナの戦争勃発により、台湾海峡の情勢に影響が出ないか懸念されている。

 マイク・ポンペオ前米国務長官とともに訪台を控えている中国系アメリカ人学者の余茂春氏は26日、テレビ局のインタビューで、台湾とウクライナの違いは、中国共産党を十分に警戒していることと、蔡英文政権が米国など民主国家と戦略的に連携しているため「台湾はウクライナより安全」と分析した。

 余氏は、米国の対アジア太平洋政策、特に対台湾政策は、トランプ政権から革命的な飛躍を遂げたと考えている。台湾はもはや中米関係の最も重大な話題ではなく、米国が中国共産党を「侵略の連鎖」と見なしている。中国共産党は台湾だけでなく、日本、インド、ベトナム、その他の南シナ海諸国に対しても侵略的意図を持ち、近隣諸国は中国共産党の侵略的連鎖について特に強く感じており、台湾もその一歩に過ぎないのだ。 中国共産党に一歩を踏み出させれば、必然的に二歩目、三歩目も出てくるだろう。

 余氏は、日本やオーストラリアなどの首脳も、台湾が武力で脅かされた場合、台湾の側に立つと明言しており、米国はさらにはっきりしていると述べた。また、トランプ政権が新しい局面を切り開いた後、バイデン政権のインド太平洋戦略の報告書などからも、この方向性は変わっていないし、変えることもできないと述べた。

 余氏は、台湾防衛は民主主義国家の共通の責任だと強調した。台湾が中国共産党に完全に支配されれば、アジアや世界の民主主義は打撃を受け、中国共産党が台湾に武力行使すれば、さらに厳しい制裁を受けることになるだろう。中国共産党はロシアよりも世界経済と密接に関係しているため、中国共産党が受ける打撃はさらに大きくなるだろう。

(翻訳・藍彧)