(イメージ / Pixabay CC0 1.0)
気温が温かくなり、あちらこちらで多くの花が咲き誇る季節になった。私の友人のリリーは花を観賞するのが大好きで、時間があるといつも花の写真を撮りに出掛けている。
昨日リリーと会った時、私に最近撮った写真を見せてくれた。それは1階の庭の片隅に咲く小さな花の写真だった。私もそこを何度も通っていたが、片隅に咲くこの花には気付かなかった。でも、リリーはその小さな花をしっかり観察していたのだ。
一枚目の写真では、2つ、3つの花が咲いている程度で、ほかはまだ蕾(つぼみ)だった。だが、二枚目の写真では、ほとんどの花が開き、蕾の数の方が少なかった。リリーは私に写真を見せた後、「1枚目と2枚目の間にどれくらい時間がたったのかを当たってみて!」とたずねた。
私は、幼い頃に実家の裏の花を観察したことを思い出し、蕾が開花するまでとても長い時間待ったような印象があった。それで今回リリーが撮った1枚目と2枚目の写真の間にも、絶対に長い時間が必要だと思い、私は「2、3日じゃない?」と答えた。
私の答えを聞いてリリーは「あなたには開花のスピードが分からないと思うけど、この2枚の写真を撮った時間の間隔は数時間だよ」と笑いながら言った。一枚目の写真は、リリーが朝、庭を通った時に撮ったもので、2枚目は午後、仕事から帰って来た時に撮った写真だそうだ。わずかな時間が経っただけで、つぼみはほぼ満開になったのだ。
この二枚の写真に写っている花の様子はこれほど違うのだが、確かに同じ日の光景だった。蕾から開花するスピードは、私たちが想像しているのより遥かに早い。蕾の状態で長い時間を経て、太陽や温度などすべてが適宜になった時に、あっという間に開花してしまう。
多くの事で、蕾が成長し花が咲く過程ように、見た目の変化が少なくとも、実際には多くの経験を重ね、力を蓄えていることがある。だから、やりたい事が有るのなら、すぐに取り掛かったほうがいい。時は人を待たない。すべての条件を満たす時、変化は一瞬で起こるからだ。
(文・青松/翻訳・謝 如初)