中国政府は22日、年金保険制度を今年1月から全国で実施することを発表した。実施後、滞りなく年金支給されるよう、地方の年金保険を調整し、全国統一した年金システムの制度を採用する。
政府関係者によると、同制度を導入したのは、地域によって年金支出への圧力が異なるため、さまざまな負担のバランスをとる必要があったからだという。しかし、このようなやり方は社会から疑問視され、これは違う形で、年金が深刻な赤字になる可能性があることを証明したのではないかという声もある。
これに先立ち、中国社会科学院が発表した年金統計報告書のデータによると、2035年頃に国民年金が枯渇し、1980年以降出生の世代は年金を受け取れないという問題に直面する可能性があるという。このニュースを受け、中国人力資源・社会保障部(人社部)は、当局が年金システムの安定に対応するための保障措置に力を入れていると、急いで噂を払拭した。しかし、この波紋は収束しなかった。
中国政府が導入している年金制度は、現在若者が納めている年金保険を、高齢者が受け取る年金に充当している、と業界が指摘した。しかし、人口動態の問題から若年層が減少しており、年金収入が不足する可能性があるという。
(翻訳・徳永木里子)