オーストラリアの元外交官、ブルース・ダグラス・ヘイグ氏は、中国共産党(以下、中共)の公式メディア「環球時報」の英語版で、労働党(ALP)のアンソニー・ノーマン・アルバネーゼ党首を次期首相に推挙し、豪中関係の修復を呼び掛けた。
ヘイグ氏は環球時報14日付の寄稿で、「アルバネーゼ氏は慎重な人と政治家であり、創造的ではなく、カリスマ的なリーダーではない。しかし、彼は安全なリーダーになるだろう」と書いた。
「それでも、モリソン豪首相に比べ、彼は輝いている」とヘイグ氏は付け加えた。アルバネーゼ氏が政権を握れば、オーストラリアを取り戻し、中国との重要な関係を修復できることを期待している。
新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)のパンデミックの起源について、モリソン氏が独立調査を呼びかけたことで、中共政権によるオーストラリア製品の貿易禁止を引き起こしたと、ヘイグ氏が述べた。
「モリソン氏はピエロだ。オーストラリアでは、彼のことを真剣に考える人が少なくなってきているのは、将来への希望の現れだ」
豪労働党は、その指導者たちが中共の機嫌を取ることに熱心であったため、保守派の政治家やメディアからますます非難されるようになっている。
オーストラリアの複数の保守系メディアは、環球時報のこの記事がオーストラリアにおける中共政権の政治的干渉の決定的な証拠であると指摘した。豪メディア「スカイ・ニュース」は、環球時報がアルバネーゼ氏を首相候補として支持していると報じた。
「スカイ・ニュース」によると、ピーター・ダットン豪国防相は、「中共が次の連邦選挙で誰を支持するかをすでに決めたという証拠が出てきた。彼らがアルバネーゼ氏を候補に選んだことは、公開的かつ明らかである」と述べた。
(翻訳・徳永木里子)