中国江蘇省徐州市の鎖でつながれた「8児の母親」(ネット写真)

 中国江蘇省徐州市で起きた鎖でつながれた「8児の母親」事件は、国際社会に注目されており、中国でもウェイボー(微博、Weibo)検索のトップランキングに上った。同市政府は10日、国民の怒りを鎮めるために、事件関係者3人に刑事上の強制措置を講じると発表した。しかし、中国国民は納得せず、当局の対応を追い詰めている。

 徐州市政府は現地時間10日19時41分、ウェイボーで「8児の母親」楊某侠(某は伏せ字、以下同)

の「夫」である董に不当拘束の容疑で、刑事強制措置を講じるという通達を出した。

 これに対し、わずか5時間で10万件ものコメントが寄せられ、「徐州政府は事件の重大性を回避し、お茶を濁そうとしている」と咎められた。

 以下は、ネットユーザーのコメントの一部である。

 「性的同意ができない精神障害者と性交することは、強姦に該当すると刑法に明記されている。楊某侠は精神病患者なのに、8人の子供を産まされた。董は強姦罪ではないのか?」

 「董は不当拘束という罪を犯しただけなのか?レイプや虐待の罪は?」

 「責任を追究すべき!地元の村の幹部が見て見ぬふりして犯罪を隠した!家を建てるための補助金を支給したじゃないか。犯罪に加担したのでは?行政部門からの婚姻届、出生許可証をどのように取得したのか。婦女連合会(中国で唯一の公式な全国婦女組合連合)もその過失から逃れられない。1人っ子政策に違反したのに、地元の担当者はどこにいるのか!?なぜ、(地元政府の声明での)内容に矛盾があったのか。お茶を濁した責任を取らせるべきだ!」

 「同じ村の他の(拉致された)少女はどうなっているのか。続けて通報されるのか」

 「徐州市政府はみんなが何も知らないと思い込んでいるが、みんなははっきりわかっている」

(翻訳・徳永木里子)