ここ数日、北京五輪に参加する多くの国のアスリートが、競技中やトレーニング中に負傷した。これは、これまでの冬季五輪でみられなかったことだ。
本日まで、すでに米国、カナダ、韓国、日本、ドイツのアスリートが競技中またはトレーニング中に負傷している。
米国アルペンスキーのニーナ・オブライエン選手(24)が7日、大回転の2回目に臨み、ゴール直前で激しく転倒し脚を骨折した。アイスホッケーのブリアナ・デッカー選手(30)が、4日に負傷した。フリースタイルスキーのカイ・オーウェンズ選手(17)が、1日の練習中に左目を負傷した。
韓国男子スピードスケート・ショートトラックのパク・チャンヒョク選手(23)が7日、1000メートル準々決勝1組のレース中に負傷した。
ドイツアルペンスキーのドミニク・シュワイガー選手(30)が6日、ダウンヒルで左腕を負傷した。
カナダアイスホッケーのメロディー・ダウ選手(30)が4日に負傷した。
日本スノーボード女子スロープスタイルとビッグエアの芳家里菜選手(22)は3日の公式練習中に転倒し、脊椎損傷と診断され、欠場を余儀なくされた。
北京周辺では近年、雪がほとんど降らないため、15競技会場の雪は、すべて高圧水を直接凍らせた人工雪となった。人工雪は、天然雪よりも湿度が高く、硬く、きめ細かい。
米国の整形外科医であるミア・ヘーゲン氏は、人工雪の摩擦力は天然雪よりも小さいため、アスリートは転倒時に衝撃力が強すぎて怪我をしやすいと述べた。さらに、アスリートが怪我をした場合、特に氷上で跳躍や回転をする競技では、天然雪に比べて怪我が重くなる。
中国東北部には冬季五輪開催に適する都市がたくさんあるのに、環境破壊が甚大であるにもかかわらず、なぜ今回の冬季五輪を北京で開催する必要があるのか、と多くの人に疑問視されている。
My thoughts exactly. The very best of our beautiful planet is everywhere in winter sports, and this is where they host the Olympics?
Not watched anything so far that made me wish I was out on a mountain, and that ain’t right. https://t.co/STqxZVPoEs
— Paul O’Brien (@PaulOBrien) February 8, 2022
(翻訳・徳永木里子)