北京五輪の開催日4日に、オランダのリポーターが北京市内の街頭で中継をしていた際に、中国の警備員に強制的に中断され、連れ去られた。
オランダ放送協会(NOS)のアジア駐在記者、ジョエルド・デン・ダース氏は4日、北京国家体育場(鳥巣)で行われた北京五輪開会式を中継し始めてわずか数秒で予期せぬ状況が起こった。
オランダのスタジオの女性アナウンサーは、「さて、中国に現地記者ダースさんとつながっています、ダースさんに聞きましょう。ダースさん、会場の近くにいますか、これからの数時間に、中国は何を見せるのでしょうか」と尋ねた。
しかし、ダース氏が中継しようとしたところ、黒いジャケットに赤い腕章をつけた男性警備員がカメラの前に現れて、北京の方言で「こっちにこい」と言われた。
ダース氏も北京の方言で「ちょっと待ってください、生中継をしているのです」と答えた後、続いてオランダ語で「はい、そうですね、お気づきのように、私たちは現場から連れ去られています」
Onze correspondent @sjoerddendaas werd om 12.00u live in het NOS Journaal door beveiligers voor de camera weggetrokken. Helaas is dit steeds vaker de dagelijkse realiteit voor journalisten in China. Hij is in orde en kon zijn verhaal gelukkig een paar minuten later afmaken pic.twitter.com/GLTZRlZV96
— NOS (@NOS) February 4, 2022
オランダ放送協会はツィッターに発表した声明で、「我々の記者は、中継していた現場で警備員に連行された。残念ながら、中国での記者にとって、このようなことは日常茶飯事となっている」と述べた。
オランダ放送協会の編集長であるマルセル・ゲラウフ氏は、この動画は北京でのメディアの記者の遭遇を「痛々しいほど現した」と述べた。ダース氏は中国での記者の仕事は難しいものだとよく言っていた。
ゲラウフ氏は、中国には報道の自由がなく、新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)の蔓延によってさらに深刻な状況になる可能性があることを強調した。
(翻訳・徳永木里子)