ナタリー・ガイゼンベルガー氏(Sandro Halank, CC BY-SA 3.0 , via Wikimedia Commons)

 北京冬季五輪開催前、アスリートはコロナに感染することを懸念していると、米誌ローリング・ストーンが1月29日に報じた。感染すれば、競技に参加できなくなり、中国共産党当局が指定した「ウイルス対応病院」に隔離されるからである。

 同報道によると、無症状感染したアスリートはすでに「2級市民」と見なされており、選手村から車で30分ほど離れたホテルに送られる。毎日午前5時と午後11時に2回ウイルス検査を受け、トレーニングできるのは午後8時半から9時の間の30分間だけ。中国共産党当局は、中国の救急隊員が外国人の選手と接触することを許さない。

 ドイツのリュージュ選手であるユリア・タウビッツ氏(25)は、部屋に戻ると、袋に入れられた食べ物が部屋のドアの前に置いてあると述べた。「ほとんどの料理が冷めており、ねばねばした甘いエビやポテト、スープみたいなものがあった。ベジタリアン料理はもってのほか」

 五輪で4度金メダルを獲得したドイツのリュージュ選手、ナタリー・ガイゼンベルガー氏(33)は、もし隔離条件が変わらなければ、今後北京での試合に出場しないと述べた。

 また、北京五輪期間中はアスリートだけでなく、ゴミも選手村から出ることができず、中国国民の健康と衛生のために、大会終了後にまとめて処分されるという。

(翻訳・徳永木里子)