中国女子テニス界のスター選手彭帅氏が、性的暴力を受けたと訴えた当事者である張高麗元副総理は、中国共産党機関紙1月29日付の報道に顔を出した。

 報道によると、習近平氏をはじめとする中国共産党高層は慣例で、定年退職した幹部を慰問し、張高麗も慰問リストに入っている。

 彭帅氏の訴えに対し、張高麗氏は公に応じたことがなく、顔を出したこともなかった。しかし、同報道は張高麗氏が「無事」であることを証明したかのようだ。

 中国問題専門家の陳破空氏は、張高麗氏に世論が集まった際に、中国当局は彼を取り調べることなく、さらに公に労ったことは、国際社会に対し、彭帅事件を気にも留めない態度を示していると考えている。

 米メディアCNNも以前、中国共産党が「党のイメージ」のためにも、国際社会の圧力に屈して、元高官を取り調べて世界に調査結果を公開することはほぼ不可能であると分析していた。

(翻訳・北条)